カメラ選びでよく聞く「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」「1型」。これはカメラの中で光を受け止めるイメージセンサー(撮像素子)の大きさの呼び名です。この記事では、主なセンサーの縦・横の寸法と、レンズの焦点距離の換算の倍率を、カメラメーカーの仕様をもとにまとめました。
まず結論:センサーサイズ早見表
| センサー | 横×縦(mm) | 焦点距離の換算 | 主なカメラ |
|---|---|---|---|
| フルサイズ | 36.0 × 24.0 | 1倍(基準) | 本格的なミラーレス・一眼レフ |
| APS-C | 23.5 × 15.7 | 約1.5倍 | ニコン・富士フイルムなど |
| APS-C(キヤノン) | 22.3 × 14.9 | 約1.6倍 | キヤノンの APS-C 機 |
| マイクロフォーサーズ | 17.4 × 13.0 | 2倍 | OM SYSTEM・パナソニック |
| 1型 | 13.2 × 8.8 | 約2.7倍 | 高級コンパクトカメラ |
センサーの面積は、フルサイズを1とすると APS-C が約0.4、マイクロフォーサーズが約0.26、1型が約0.13です。1型の面積は、フルサイズの約7分の1しかありません。
センサーサイズ一覧(大きい順)
| センサー | 横×縦(mm) | 対角(mm) | 面積(フルサイズ比) |
|---|---|---|---|
| ラージフォーマット(中判) | 43.8 × 32.9 | 約54.8 | 約1.67 |
| フルサイズ | 36.0 × 24.0 | 約43.3 | 1 |
| APS-H | 27.9 × 18.6 | 約33.5 | 約0.60 |
| APS-C | 23.5 × 15.7 | 約28.3 | 約0.43 |
| APS-C(キヤノン) | 22.3 × 14.9 | 約26.8 | 約0.38 |
| マイクロフォーサーズ | 17.4 × 13.0 | 約21.7 | 約0.26 |
| 1型 | 13.2 × 8.8 | 約15.9 | 約0.13 |
| 1/1.8型 | 7.18 × 5.32 | 約8.9 | 約0.04 |
| 1/2.3型 | 6.2 × 4.6 | 約7.7 | 約0.03 |
※寸法は、富士フイルム(GFX100S II)、キヤノン(EOS R5 Mark II・EOS R10・用語集)、ニコン(Z50II)、OM SYSTEM(OM-5)、ソニー(RX100 VII)の仕様の値です。同じ呼び名でも、機種によって0.1mm単位で違うことがあります(たとえば富士フイルムの APS-C 機には 23.5×15.6mm の機種もあります)。対角と面積は、この寸法から計算した値です。
それぞれのセンサーの特徴
フルサイズ —— 35mmフィルムと同じ大きさ
36×24mmは、一般的な35mmフィルムの1コマと同じ大きさです。この大きさを基準(1倍)にして、ほかのセンサーの「換算」を考えます。
APS-C —— フルサイズの約0.4倍の面積
名前は、かつての写真フィルムの規格「APS」に由来します。ニコンや富士フイルムは23.5×15.7mm前後、キヤノンは22.3×14.9mmと、メーカーによって少し大きさが違います。そのため換算の倍率も、約1.5倍(ニコンなど)と約1.6倍(キヤノン)に分かれます。
マイクロフォーサーズ —— 換算がちょうど2倍
対角の長さがフルサイズのちょうど半分なので、焦点距離を2倍すると35mm判の画角になります。25mmのレンズなら50mm相当です。縦横比が4:3で、ほかのセンサー(3:2)より正方形に近い形です。
1型 —— 高級コンパクトカメラの定番
13.2×8.8mmで、ソニーの RX100 シリーズなどに使われています。「1型」と言っても対角が1インチ(25.4mm)あるわけではなく、実際の対角は約15.9mmです。1/2.3型や1/1.8型など「〇型」の呼び名も同じで、数字から寸法を計算することはできません。
ラージフォーマット(中判)—— フルサイズより大きい
富士フイルムの GFX シリーズは43.8×32.9mmで、富士フイルムによると35mmフルサイズの約1.7倍の大きさです。
「35mm判換算」とは
同じ焦点距離のレンズでも、センサーが小さいほど写る範囲(画角)は狭くなり、望遠寄りになります。これを、フルサイズで同じ画角になる焦点距離に直したものが「35mm判換算」です。
| レンズの焦点距離 | フルサイズ | APS-C(約1.5倍) | キヤノン APS-C(約1.6倍) | マイクロフォーサーズ(2倍) |
|---|---|---|---|---|
| 25mm | 25mm | 約38mm相当 | 約40mm相当 | 50mm相当 |
| 50mm | 50mm | 約75mm相当 | 約80mm相当 | 100mm相当 |
| 100mm | 100mm | 約150mm相当 | 約160mm相当 | 200mm相当 |
小さいセンサーは望遠の撮影に有利で、カメラとレンズを小さく軽くしやすいという利点があります。一方、大きいセンサーは同じ画角でも背景をぼかしやすく、暗い場所で有利とされています。
よくある質問
Q. スマートフォンのセンサーの大きさは?
機種によって大きく違います。仕様に「1/1.3型」などと書かれていることがあるので、この記事の表と比べてみてください。ただし「〇型」の数字から正確な寸法は計算できないので、目安として考えましょう。
Q. APS-C用のレンズはフルサイズのカメラで使える?
メーカーによって扱いが違います。たとえばニコンの Z シリーズのフルサイズ機に APS-C(DX)用のレンズを付けると、撮る範囲が自動的に DX(APS-C)の大きさに切り替わります。
まとめ
- フルサイズは36×24mm(35mmフィルムと同じ)
- APS-C は23.5×15.7mm前後(キヤノンは22.3×14.9mm)で、換算は約1.5〜1.6倍
- マイクロフォーサーズは17.4×13.0mmで、換算はちょうど2倍
- 1型は13.2×8.8mmで、対角は1インチではない